本ページ内容は、米国アリゾナ州フェニックス日本人向け雑誌「オアシス」に掲載されたコラムを許可を得て転載しています。テーマ以外のことも多く書かれていますが、松久先生の人柄も皆さんに良くわかっていただきたいと考え、小見出しを付け加える以外はそのまま掲載しました。

コレステロールが高い! どうしよう

食生活の乱れや運動不足などの理由により、血液検査にてコレステロールが高いと指摘される人が多いようです。

コレステロールの値は一般的には200mg/dl以下が正常であり理想的であるとされますが、200~250mg/dlは正常と異常の境界で危険域となり、250mg/dl以上では、高コレステロール血症と診断されます。

悪玉コレステロールの値が問題

実際には、コレステロールの総量、すなわち総コレステロール値よりも、その内容が重要になります。すなわち、悪玉のLDLコレステロールは病気を起こしやすくし、善玉のHDLコレステロールは逆にそれを予防するのです。

コレステロールが高いと、特にLDLコレステロールが高いと、心臓や脳の血管の傷ついたところにコレステロールが蓄積しやすくなり、血液が流れる血管の断面積が狭くなってしまい、心臓や脳に十分な血液が供給されなくなります。

なお、血液には酸素をはじめとする重要な栄養素が含まれているため、血液が不十分な状態になると、臓器の虚血状態、すなわち、狭心症、心筋梗塞や、脳梗塞などの重篤な疾患が引き起こされるのです。

善玉コレステロールを高く、悪玉コレステロールを低く保つには

コレステロールの値の正常域は個人差がありますが、低いにこしたことはないでしょう。確かに、家族性に遺伝的要因がある場合もあります。

しかし、コレステロール値を低く保つには、そして厳密には、悪玉コレステロール(LDL)を低くし、善玉コレステロール(HDL)を高くするにはどうすればよいのでしょう。

まずは、食生活に注意を払うことから始まります。赤い肉やファーストフードなどは極力避け、野菜を多く取り、良質の油(カノーラ油やオリーブ油など)を使用することです。また、魚を多く食べることにより、オメガ3という良質な脂肪を摂取することになり、上記のような疾患を起こりにくくします。

適度な運動(一日30分程度を週に2−3回)は、余分なエネルギーを適度に消費させ、コレステロール上昇を防ぎます。

西洋医学での高コレステロール血症の治療

高コレステロール血症で病院、医院を受診すると、通常、コレステロール値を下げる薬が処方されます。薬を飲めば、たいていの場合、値は下がりますが、多くの場合、半永久的に飲み続けなければなりません。

また、この薬による治療法はあくまでも自然の理にかなった方法ではなく、化学的に強引にさげるというものなので、コレステロールが高くなる根本的な原因は全く解決されておらず、悪い言い方をすれば、見せかけの効果にすぎません。

私がいつも言うように、体の何かしらの不調には、それを引き起こす体内部の根本的な原因があるのです。

根本的原因にたどり着くことが結果としては近道

人間は、本来生まれながらにして、最善の状態、この場合、正常のコレステロール値を保つ最善の状態、であるべく生まれてきます。最も重要なことは、その力を阻害しているものを見つけて、それを取り除いてやることなのです。

これが出来れば、体は喜んで健康な方向へ変わろうとします。コレステロール値は下がるのです。

私のカイロプラクティックは、外から薬や手術で強引に体の状態を変えるのではなく、最高の健康を妨害する因子を見出して、それを除去します。つまり、治す、または健康になるのは、あなた自身の生まれながらにしてもつ力なのです。