本ページ内容は、米国アリゾナ州フェニックス日本人向け雑誌「オアシス」に掲載されたコラムを許可を得て転載しています。テーマ以外のことも多く書かれていますが、松久先生の人柄も皆さんに良くわかっていただきたいと考え、小見出しを付け加える以外はそのまま掲載しました。

尾骨(尾てい骨)の頑固な痛み

お尻を突いて転んだことはありませんか。多くの人が経験していることと思います。運悪く、お尻の尾てい骨を強打した場合、頑固で強い痛みが残ってしまいます。

椅子に長い間座っていると、激痛もしくは頑固な痛みが発現し、椅子に座っていられなくなります。日常生活の多くを座って過ごす我々にとって、この尾てい骨の問題は深刻です。

西洋医学では手術以外に治すのが難しい

なんとか治療し痛みから解放されようとして、多くの人が病院または整形外科を受診されます。その場合、まずは骨盤部のレントゲン写真が撮影され、レントゲン写真上に写る尾骨(尾てい骨)が観察されます。

たいていの場合、尾骨の先端は転んだ際の圧力により前方に変位してしまっているか、程度の強い場合は、尾骨の前方への骨折が生じることになります。これらの尾骨損傷は、病院、整形外科をはじめとする現代西洋医学の治療では、思うように良くならないのが現状です。

何故なら、ずれてしまった尾骨、折れてしまった尾骨を、手術以外の方法で修復するのは不可能とされるからです。この損傷した尾骨を整復しない限り、痛みを除去、軽減させることは難しいのが現実ですが、患者としては、医学で必要とされる手術までは望まないのが普通です。

ですから、一生、この痛みと付き合って生きている人が多いのです。

尾てい骨の痛みに劇的な効果、カイロプラクティック

私も日本で整形外科医として診療、手術しているときには、この尾骨損傷の患者さんには、“この痛みは完全には治りません。上手く付き合っていくしかないですね。”と常に説明していました。医師としても、常にやるせなさに付きまとわれました。

しかし、今は違います。アメリカに来て、現代西洋医学とは全く異なる概念、アプローチを勉学、追及している私にとって、この尾骨痛ももはや不治の疾患ではないのです。

今では、この尾てい骨に問題のある患者さんも大歓迎です。レントゲンを撮って、尾骨のずれや骨折の状態を確認した後、手によって瞬間的に痛みの起こらない範囲で、尾骨を元の正しい状態に近づけてやります。

通常、数回のアジャストメント(手技)で、尾骨の痛みは劇的に改善します。この改善度には、整形外科医である私も驚くばかりです。

痛ければ当院にいらっしゃい

最近の損傷でも、古い損傷でもかまいません。とにかく、この方法で症状を良くすることが出来ます。私の患者さんでも、この尾てい骨の痛みが劇的に改善している方がたくさんいらっしゃいます。

日本で整形外科医として活躍していた頃には、“この症状、疾患を良くすることは難しいです。”という言葉を何度吐いたか知れません。いかに多くの患者さんに、そしていかに多くの症状に対して、諦めの境地にあったかを思い返すと、以前の自分の物足りなさと現代西洋医学の大きな弱点がはっきりと浮かび上がってくるのです。

私の治療法によって、現代西洋医学では不可能とされることが、大いに可能になります。それは、数百年続いた現代西洋医学優先主義、科学・エビデンス第一主義には、大きな落とし穴があることを物語っています。今まで不可能と思われていたことが、今後の近未来、可能になるのです。